EMG総合法律事務所: マンション管理Q&A
共用部分の工事関係
3 隣地への立ち入り
Q マンション管理組合の立場から相談です。当マンション共用部分の補修工事(大規模修繕工事)を行うことになりましたが、その足場を組む関係で、隣地を多少使用させてもらう必要があります。ところが、隣地所有者(占有者)は、隣地の使用を全く認めてくれません。
当管理組合としては、どうすればよいのでしょうか。
A 隣地所有者との関係(相隣関係)は、区分所有法ではなく民法の問題となります。本件では民法209条の問題となるでしょう。
民法209条をみると、
1 土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる。ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立ち入ることはできない。
2 前項の場合において、隣人が損害を受けたときは、その償金を請求することができる。
とあります。
ご相談の件においては、民法209条に基づく隣地使用権を請求できるのではないでしょうか。隣人が損害を受けるのであれば「償金」を支払う必要がありますが・・・
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